Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

オキナワチドリ

オキナワチドリ三蝶咲き「小角」の実生苗。洋ラン用語で言うとトリラベロ個体。 世界らん展2024で苗が売っていた模様。

遺伝子組み換えコチョウラン

世界らん展2024にて販売 ・カルタヘナ法(正式名称:遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律)に基づく商業使用申請が承認されたため、この品種は合法的に一般販売できるようになった ・すでに通販でも売られている ・オリジン…

世界らん展2024

今年の世界らん展(東京)の特別企画展示は「南西諸島に咲く蘭」。 「今回は約1000株の『オキナワチドリ』を集め、自生地に群生する様子を再現します」 という宣伝記事を見た管理人は、取材班を現地へと派遣した。 デジタル絵っぽいが、入り口看板の実写画像…

書籍

沖縄県石垣島在住、橋爪雅彦氏のクラウドファンディング出版画集。300冊限定。 ハードカバー204ページ、フルカラー90種収載。 故・前川文夫博士の「原色日本のラン」(1975)の続巻に載るはずだった(前川博士の死去で出版は取りやめになった)未発表画を、…

室内LED栽培

過去画像整理。 以前、まとまった数を栽培していた時の、栽培テスト画像。 日光がほとんど差し込まず、室内散乱光のみの場所に置いた棚にアクアリウム用のLED照明を設置して栽培してみた。覚え書きを遺していく。 ・最大光量で15時間点灯しつづけて栽培した…

書籍紹介

今月発売。 同書より画像引用。 ヒスイアキザキヤツシロラン - Google 検索 児童書なので小学生でも判るように書かれているが、内容的には大学院レベル。というか、このシリーズには「どうしてこんな内容の本を出そうと思ったんだ」(褒め言葉)と言いたくな…

画像整理

昔の画像。まだどこかに苗が残っていたとしても、回収して育てる気力は無い。

過去の撮影画像

Amitostigma lepidum(Hemipilia lepida) X Ami. keiskei (Hemi.keiskei) selected clone 'Thin form' 関連記事

読める遺伝子、読めない遺伝子

Amitostigma lepidum seedling. 今回は過去画像の整理。オキナワチドリ実生。 純白花(遺伝子型1:「白馬」の後代)ヘテロと、無点花ヘテロの交配実生。 ・地色が薄いので、純白遺伝子を受け継いでいる(隠し持っている)可能性がある。 ・紅点が細かく分散…

定期更新終了のお知らせ

管理人の体調悪化のため、今後は不定期更新となります。

オキナワチドリの育種(純白花)

Amitostigma lepidum (Hemipilia lepida) , alba form. 2017 deflask seedling. オキナワチドリ純白花、2017年フラスコ出し実生。(選別個体の分球クローン寄せ植え) 「純白花・遺伝子型1」と仮称されている系統。 オキナワチドリ純白花には、要因遺伝子が…

大正期・沖縄工芸の植物装飾(後編)

前編からの続き。 琉球古典焼の壺。 (狭義の)古典焼が作成されていたのは大正から昭和初期(戦前)の数十年だが、作成記録などがまったく残されていない。そのため作者や窯元、作成年代をピンポイントで確定するのは難しい。 この壺の意匠はバナナの木では…

大正期・沖縄工芸の植物装飾(前編)

flower vase, 100 years ago. made in Tuboya, Okinawa, Japan. 100年ほど前に沖縄本島・壷屋地区で作られた花瓶。 本土の骨董商から「ヤシの木の壺」として入手したもの。 こちらは別の骨董商から入手した同時代の壺。植物に詳しい方ならすでにお判りだろう…

過去記事まとめ(オオミズトンボ種間交配)

2014年の原種親から、今年度(2022年、交配第3世代)までの経過。 Habenaria sagittifera 原資1:交配母体のミズトンボ、栽培下増殖個体。2014年、関東某所にて撮影。 ミズトンボの花のアップ。 Habenaria linearifolia 原資2:花粉親のオオミズトンボ、…

ヤフオク、2022年9月から国内野生生物の出品禁止

準絶滅危惧種まで含め、レッドデータ種の個人出品がすべて禁止された。 auctions.yahoo.co.jp ・今後、環境省のレッドデータ指定種は ①人工増殖品のみ、②ストア出店者に限り出品が認められる。(出店契約時に登録審査あり。出品時には繁殖環境の画像提示が条…

サギソウ「飛翔4世」

この画像は「飛翔」ではない。某氏のオリジナル品種で、一般流通はしていない。 オークションの見本画像に何度も盗用されてしまったが、すべて無断使用、なおかつ品種詐欺である。見つけた方は運営に通報していただきたい。 今回は過去画像の整理。以前に本…

オキナワチドリの育種(多点系)

Amitostigma lepidum (Hemipilia lepida) 'Blotch form' オキナワチドリ多点花。市販の交配実生をがっつり肥培し、肥料に反応して大輪化する個体を選別したもの。 大輪系は肥培すると見違えるほど花が大きくなる。逆に言えば大輪品種でも、体力が無い株はも…

オキナワチドリの育種(無点:虹系)

Amitostigma lepidum ( Hemipilia lepida) 'Spotless with Picoty form' オキナワチドリ無点ぼかし花。通称「虹系オキナワチドリ」。 「虹」というのはウチョウランの旧銘品で、無点ぼかし花という品種がまだ存在していなかった(正確にはほとんど知られてい…

南アフリカの地生蘭(某所で売ってます)

Satyrium erectum from South Africa サティリウム・エレクタム。画像個体は日照不足でだらしない姿になっている。真の姿は画像検索されたし。(下方リンク、パシフィック・バルブ・ソサエティのサイトに自生地画像あり) 南アフリカの小雨地域に自生する冬…

アマミアセビ

Pieris amamioshimensis from Amami island, Japan. アマミアセビ。奄美大島の固有種。管理人宅の玄関横の植栽品。 沖縄本島産のリュウキュウアセビと同種とされていたが、2010年に遺伝子解析の結果から別種とされた。沖縄と奄美の動植物はDNAデータからは別…

歳を報せる蘭

Cymbidium sinense var.alba from Amami island, Japan. ホウサイラン素心(そしん)。通称、白花ホウサイ。 中国の旧正月(2022年は2月1日)頃に開花することから「報歳蘭」という呼び名がついたという。日本だと花期は少し遅れることが多い模様。 いわゆる…

オキナワチドリの属間交配種

Ponerorchis lepida X Shizhenia pinguicula オキナワチドリ4倍体 X 中国大花チドリ。 以前の記事でも紹介した交配種。某業者からの販売例がある。 今まで説明した事が無かったが、園芸界では「A X B」という表記はAが受け・・じゃなかった母親(子房親)で…

オキナワギク

沖縄菊 Aster miyagii 奄美・沖縄固有種、絶滅危惧Ⅱ類 画像は沖縄本島の北部、東海岸産の個体。 東海岸の岩場ではわりと普通に見かけるが、西海岸での分布はきわめて局所的。というか西海岸は開発されまくっていて健全な自然植生が残っている海岸自体がもの…

南アフリカ少雨地域の植物図鑑

必読かどうかは人によると思うが、自生地画像オンリー、オールカラー350ページの本が一般書として出版された事に驚く。「ブルー○ス」の珍奇植物特集とか、植物輸入業者が自費出版している薄い写真集がそのままの濃さで辞典ぐらいの厚さになって殴りかかって…

マツバランの「実生」

from Okinawa island, Japan. 沖縄本島産マツバランの「実生(みしょう)」苗。6年前に書いた記事の個体だが、あれからずいぶん大きくなった。 マツバランは小分けにして生育を押さえると2号鉢に収まる程度の小苗に留まるし、大鉢植えにして肥料を効かせると…

オキ「イ」ワチドリ異質3倍体

Amitostigma lepidum 'Tetraploid' X Ami.keiskei オキナワチドリ4倍体(大点花)X イワチドリ2倍体。 母体に4倍体オキナワチドリを使ったためこの個体の遺伝子はオキナワチドリ:イワチドリ=2:1の比率になっている。そのため下記交配種(2倍体 X 2倍体=…

木熟空輸ドリアン「猫山王」

今回は番外編。マレーシア産ドリアン完熟生鮮果。 日本のスーパーなどで見かけるドリアンはタイやベトナムで栽培されたモントーン(黄金の枕:タイ語)という品種が大部分のようで、未熟なうちに採果され日本国内に輸入後、追熟させてから食する。 しかし食…

Pectabenaria 'Unregistered' F3

((Pecteilis radiata X Habenaria linearifolia) X Hab. lineariforia) X Hab. linearifolia ((サギソウXオオミズトンボ)Xオオミズトンボ) X オオミズトンボ。 知人が某業者バックヤードにて撮影した画像を転送してもらった。(公開許可済) 地生蘭の場…

琉球花札

Playing Cards of Okinawa, Japan. 琉球花札(一部)。 変わり花札は多々あるが、その多くは既存の花札の絵柄にアニメやゲームのキャラをむりやり入れ込んでいるにすぎない。ところがこの花札の場合、基本デザインは変えずに花鳥風月を沖縄バージョンに入れ…

Habenaria dentata 'Leafless'

Habenaria dentata 'Leafless form' ダイサギソウ変異個体「開花時葉無し」。 本土産(産地不明。鹿児島?)のダイサギソウの実生から選別された系統。未開花苗(下方に写っている株)は普通に葉があるが、開花球になると葉を出さずにいきなり花が咲く。 プ…