Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

オキナワチドリ

オキナワチドリ三蝶咲き「小角」の実生苗。洋ラン用語で言うとトリラベロ個体。

世界らん展2024で苗が売っていた模様。

 当年芸(その年だけの偶発的な変異)で複数の唇弁ができた花はたまに見かけるが、毎年こういう花が咲く個体は、オキナワチドリではこの系統のみ。

 シランやサギソウの唇弁化変異は顕性(優性)で、他品種と交配するとF1(実生第一世代)で親と同じ変異が出現するが、この品種の遺伝性はきわめて弱い。他株と交配するとすべて標準花となり、F2でも分離してこない。セルフ実生でも三蝶咲きはごく希にしか出ない。