Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Adenophora triphylla var. insularis

from Okinawa island, Japan. リュウキュウシャジン。ツリガネニンジンの南方変種。個体変異が大きく、イメージが一定しない。 画像は放置してあった枯れ鉢に種子がとびこんで咲いたもの。草玉を作ろうと思って育てたものではないが、偶然に良い感じになって…

Psilotum nudum

from Okinawa island, Japan. 昨日のハナコミカンボクの根元。播いた覚えもないマツバラン(蘭ではなくシダ植物)が生えてきている。放置すると鉢内に充満して他の植物を駆逐してしまうので駆除すべきだが、なんとなく切るにしのびない。まあ、惜しければ掘…

Phyllanthus leptoclados

from Okinawa island, Japan. ハナコミカンボク。沖縄島のきわめて限定した場所に自生する超珍種の低木。以前、自生が見たくて探しに行ったが、案内人がいなかったので見つけきれずスゴスゴと退散してきた。画像は沖縄の愛好家からもらった苗から採種実生し…

Pterostylis sp.

from Australia. Pterostylis erectaという商品名で販売されていた系統。正式な種名は調べてもよく判らなかった。未開花個体はロゼット状で、開花個体は球根から茎が立ち上がって葉がつく2形型。佃煮のように殖えるタイプだが、この種類もあまり普及してい…

Habenaria hybrid

Amitostigma lepidum 'Ayakumo'

from Okinawa island, Japan. オキナワチドリ斑入り「綾雲」。今は亡き管理人の師匠が、20年ほど前に選別した品種。品種名は琉球王朝時代の古謡集「おもろさうし」収載歌からの引用。 この品種は芽出しが比較的早い。出芽時から斑が発色しており、落葉するま…

Spiranthes aff.cernua

from North America. 北米産白花ネジバナ。画像個体は30年以上前にアクアリウム素材として国内導入されたもので、ずんぐりとした花穂で背丈が伸びにくい系統。 日本のネジバナは個体寿命が短く、数年連続して開花すると腐って枯れてしまう事が多い(ただし斑…

Suzukia luchuensis

from Yonaguni island, Okinawa pref. Japan. ヤエヤマスズコウジュ、与那国島産。画像個体は照り葉で花の色がピンク、葉の表面の毛がまばらだが、個体によっては葉が艶消しでモサモサと毛が密生するものもある。 野生個体は沖縄全域で絶滅寸前。ただし与那…

Oxalis amamiana

from Amami island, Japan. アマミカタバミ。国内では奄美大島のごく一部のみに自生する超珍品。普通のカタバミの3分の1ぐらいの大きさで、山野草的にはヤクシマカタバミという商品名で呼ばれそうな植物。ただしサイズの点を除くと形状的にはただのカタバミ…

Habenaria hybrid

Habenaria (roebelenii X rhodocheila) X Hab. aff.militaris. ハベナリア・ロドケイラ種群・人工交配種。印象としては色があせたロドケイラ。特筆すべき特徴も無い。 ハベナリア類は長期栽培が難しく、一年で枯らされて消耗品扱いになっていることが多い。…

Pterostylis X furcillata

from Australia. ラン科プテロスティリス属・自然交雑種フルシラータとして国内流通している植物。今は亡き草友から20年以上前にもらったもの。 プテロスティリス属はどの種もよく似ているうえに、しばしば誤名で流通するので管理人の知識では正確に同定でき…

Nephrolepis biserrata

edible fern from Miyako island, Okinawa pref. 宮古ぜんまい。沖縄県宮古島で近年になって名物として売り出された山菜。 市販状態だと種名がよく判らないが、ホウビカンジュ(鳳尾貫衆、貫衆は中国語でヤブソテツ系のシダのことらしい)だと聞く。沖縄本島…

Ranunculus extorris var. lutchuensis

from Okinawa island, Japan. リュウキュウヒキノカサ、栽培品の植え替え。地下部の画像はネットに無いようなので参考資料としてアップしてみる。芽出し時は地上部が貧弱だが、冬を越すと急激に大きくなる。 園芸品種のラナンキュラスと同様、夏は落葉休眠し…

Habenaria medioflexa

from Thai. ハベナリア・メディオフレクサ。タイ産の地生蘭。線香花火のような唇弁が個性的で面白い。 散発的に日本に輸入されているが、まとまった入荷が無く入手は難しい。管理人は4回購入したが、うち3回は誤品で正しい種類が入手できたのは1回だけ。…

Habenaria hosseusii

from Thai. ハベナリア・ホゼウシイ。タイ産の地生蘭。 画像個体は他のハベナリアの品違いで偶発的に入荷したもの。まとまった数量が輸入販売されたことは無く、業者の通販リストに載らない。 入手しても高温性のため栽培・育苗ともに難しく、日本では栽培不…

Cynorkis hybrid.

Cynorkis gibbosa X Cyn.fastigiata. from Nursery. マダガスカル産の地生蘭、シノルキス・ギボーサとファスティギアタの交配種。宮崎の業者さんの作出品。 ギボーサは自家不和合(自家受粉では結実しない)、ファスティギアタは単為結実(交配しなくても勝…

Portulaca okinawensis

from Okinawa island, Japan. オキナワマツバボタン。沖縄の固有種で、奄美諸島には近縁種のアマミマツバボタンが分布している。園芸種のマツバボタンやポーチュラカの近縁種。 強い日差しと高気温で良く育つ。夏は旺盛に分枝生長し、枝先を切ってさし芽をす…

Lacquer Ware of Okinawan flower.

unknown flower. Rkyukyu Kingdum,Okinawa, 19C. 琉球漆器、朱塗草花文堆錦碗。明治~大正期頃? たいへん珍しいオキナワチドリの汁椀。 ・・というのは一目見れば判る嘘である。葉はアマミスミレに似ているが、花が異なる。しいて言うとラン科Disperis属に…

Habenaria lucida

from Thai. ハベナリア・ルシダ。タイ産の地生蘭。 地上部だけ見るとトンボソウ属にしか見えない。しかし地下部はハベナリア型で、イワチドリの球根を超大型にしたような縦長の形をしている。 散発的にごく少数が輸入されてくるが、花が地味で栽培にそこそこ…

Arundina graminifolia

from Iriomote island, Okinawa pref. Japan. 西表島産のナリヤラン、実生増殖個体。いわゆる普通のナリヤランだが、観賞価値で言うとノーマルタイプが一番きれいな気もする。 ただし自生北限の国産個体群といえども、あまり寒さには強くない。沖縄本島でも…

Habenaria hybrid

Habenaria medusa X Hab.medioflexa. ハベナリア・メデューサとメディオフレクサの交配種。タイのサイトで画像を見て面白かったので試験的に作ってみた。同じ組み合わせの交配を宮崎の業者さんが作って「ハベナリア・せせらぎ」という交配名で発売しているが…

Arisaema heterocephalum subsp. okinawense

in habitat. Okinawa island, Japan. オキナワテンナンショウ、実生2~3年サイズの幼株。自生地にて。 沖縄本島のごく一部、石灰岩の露頭があって樹木が生育しづらい疎林に生える。自生地は登山道から離れた山奥で、個体数も恐ろしく少ないらしく、案内人無し…

Arisaema heterocephalum subsp. okinawense

オキナワテンナンショウの交配・実生データをまとめ直しておく。 Female flower in 2012. オキナワテンナンショウ雌花、2012年12月。雌花は葉より下に咲く。 Pistil 仏炎苞を切り取って、雌花の柱頭を露出させた画像。 付属体の根本(果実になる緑色の部分の…

Arundina hybrid

'chinensis' X 'alba' 中国産の矮性系統(8月29日掲載)に、昨日の純白個体を交配した個体。色調はパステルカラーで悪くないが、花型はあまり良くない。両親共に耐寒性は(ナリヤランとしては)比較的あるほうなので、この個体も極端には寒がらない。 雑種強…

Arundina graminifolia 'alba'

from nursery. ナリヤラン純白花。花弁が傷んでいて、大事にしていないのがバレバレ。 純白花にもいろいろな系統があるらしいが、日本国内では、やや小型で比較的耐寒性のある系統が多く流通している。原産地は不明だが、あまり寒がらないことから中国南部な…