Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

2017-01-01から1年間の記事一覧

Malaxis purpurea

from Okinawa island, Japan. 沖縄本島産のオキナワヒメランという説明のもとに、知人から種子をもらったラン。無菌培養で育成して開花させた。沖縄には酷似したカンダヒメランM.kandaeというランもあると言われているが、ネットで検索してみてもオキナワと…

Allium pseudojaponicum

from Amami island. アマミラッキョウ(タマムラサキ)。奄美大島産。知人から栽培株を分けてもらって育てている。 本土のヤマラッキョウは葉が円筒状で中空だが、アマミラッキョウはニラのように葉が扁平で中実。その中間タイプのナンゴクヤマラッキョウと…

Nervilia nipponica propagation in flask

bloom in flask > autopollination > mature seeds > autocultivation 昨年12月に紹介した沖縄本島産ムカゴサイシンの続報。菌依存性が高く、鉢栽培は困難なのでフラスコから出さずに継代培養しているが、今年は5本が開花してそのうち1本が結実した。 鉢栽…

Lygodium japonicum var. microstachyum

in habitat. Okinawa island, Japan. ナガバカニクサ。沖縄本島にて。 本土に分布するカニクサの変種で、頂裂片がカニクサに比べてやや長い。葉の光沢が若干強いのでテリバカニクサの別名があるという。ツル性で他の植物にからみつきながら伸び、よく育つと…

Stenoglottis hybrid.

Stenoglottis (longifolia X fimbriata)X self. 通称ムレチドリ。もともと「ムレチドリ」は南アフリカ固有種Stenoglottis longifoliaの和名だったようだが、最近では同属のSt.fimbriata(ウズラバムレチドリ)との交配種、およびその後代がムレチドリの商品…

Macodes petola

in Orchid Show. マコデス・ペトラ、和名ナンバンカゴメラン。(環境省資料ではナンバンカモメラン) 某蘭展にて撮影。 いわゆるジュエルオーキッドの一つ。画像では判りにくいが、実物は葉脈がキラキラと光を反射し金属感のあるパウダーゴールドに輝いてい…

Phalaenopsis Anna-Larati soekardi

cultivate by A.Orchid nursery@Okinawa. コチョウランの小型原種交配。(Phal.pulcherrima ×parisii) 沖縄のA洋蘭園の栽培品。花型はparishiiに近い印象。 この交配種を親にした後代も作出されているが、山野草的でなかなか面白い。 http://farm4.staticfl…

チュウミズトンボの種子

continue from 01/08/2017 25 days after pollination 8月1日の記事の続き。 (ミズトンボ×オオミズトンボ)×セルフ、交配後25日目 seed pods 果実の拡大画像。 almost mature embryo of 25 days seeds 稔性チェックのため果実から取り出した種子、拡大画像…

Tylophora matsumurae

flower ヒメイヨカズラ。ガガイモ科の多年草。 知人から実生苗を譲ってもらったもので、正確な産地は不明。野生での分布域は鹿児島県(島嶼)以南、琉球列島。伊豆諸島・九州・沖縄に分布するツルモウリンカの海岸型矮性タイプと言われているが、確定されて…

チュウミズトンボ(仮称)

Habenaria sagittifera X Hab. linearifolia ミズトンボ♀ X オオミズトンボ♂ 人工交配個体。某植物園バックヤードにて撮影。仮称はチュウミズトンボ(笑) 萼片がミズトンボより白いが、後ろに強く反転する特徴はミズトンボに近い。距の形状は両親の中間型。…

Diplocyclos palmatus

in Okinawa island. オキナワスズメウリ。沖縄本島・那覇市にて撮影。 台湾からインド、オーストラリアやアフリカまで広く分布しているようだが日本国内ではトカラ列島以南、ほぼ沖縄にしか自生していない。そのため一昔前には知っている人のほうが少ない珍…

Chloraea bletioides

from Chile. 栽培するのが割に合わない蘭シリーズその3、クロラエア・ブレチオイデス。知人の栽培品で性質はクリサンタに準ずるとのこと。これも数年前に某業者が限定販売したランで、最近ではヤ〇オクにも出品があった。 今回紹介したクロラエア属の中では…

Chloraea incisa

from Chile. 栽培するのが割に合わない蘭シリーズ、その2。 チリ産の地生蘭クロラエア・インチサ、管理人栽培個体。数年前に某業者が数量限定でネット通販していたラン。性質は前回のクロラエア・クリサンタとほぼ同じだが、花に微香がある。草姿は見ただけ…

Chloraea chrysantha

from Chile. 知人宅で栽培されている南米チリ産の地生蘭。クロラエア・クリスタータというインボイスネームで輸入されたそうだが、クロラエア・クリサンタではないかと思う。 www.chileflora.com 全体像。上画像の背後の四角いタイルの一辺がちょうど30㎝、…

Musa balbisiana?

in Okinawa island. 熱帯アジアが原産とされる、食用バナナの元となった原種品種群の一つ。沖縄では繊維採取用に栽培され、イトバショウと呼ばれている。ただしイトバショウというのは繊維用バナナの総称で、別種のMusa liukiuensisも同じくイトバショウと呼…

Amitostigma lepidum

seedling. オキナワチドリ純白紫点花。花粉塊は黄色。 こういう花と前回の淡点花を交配すれば、後代で純白淡点花を作出できる可能性もある。

Amitostigma lepidum 'pale blotch'

(Amitostigma lepidum 'Blotch form' X 'Eikou') X self. (オキナワチドリ大点花×淡点花「栄光」)×セルフ。 画像個体の親株(F1個体)は多少斑紋が大きめな以外、ほぼ標準花。その花をセルフ交配した孫世代が画像個体。今年はまだ全個体が開花していないの…

Macropodus opercularis

Paradise gourami fish with Ryukyu Glass. in Okinawa island. 今回は植物の話はちょっとお休みして番外編。琉球ガラスの金魚鉢で飼育中のタイワンキンギョ。沖縄本島の民芸品店にて。 飼育システムとして見た場合にはツッコミ所しか見当たらないのだが、琉…

世界らん展2017

monthly 'Horticulture of Japan' 04/2017 月刊「園芸JAPAN」(エスプレス・メディア出版)2017年4月号を購入。2月に開催された東京ドーム蘭展の速報記事に、オキナワチドリが日本の蘭部門で入賞したと書いてあった。 連載「寝ても覚めても羽蝶蘭」では、番…

Zizyphus mauritiana

Indian Jujube fruits, cultivate in Okinawa island, Japan. delicious. インドナツメ。インド原産の果樹で、最近になって沖縄で栽培されはじめた。生産量はまだ少ないようで、観光客の来る土産物店の高級フルーツ売り場などでしか見かけない。けっこう良い…

Amitostigma lepidum in Orchid Show.

オキナワチドリ「紅蜻蛉」。某所の洋蘭展にて。 拝見させていただいて、少々驚いた。これを育てている方がいたのかと。 この「紅蜻蛉」という品種は、今は亡き師匠が20年ぐらい前(だったか、正確には記憶していない)頃に野生個体群から選別命名したもので…

野生種と園芸種の比較

Wild form, Okinawa island, Japan. オキナワチドリ沖縄本島型。研究者の方から標本用サンプルを分けてもらったもの。 画像個体の自生地点はかなり荒廃していて、数える程度の個体数しか無いらしい。近交弱勢が進んでいるのか性質は非常に虚弱。3年間育てて…

Amitostigma lepidum 'blotch form'

seedling. オキナワチドリ実生。 最近は業者が販売している大点花実生の混合ポット苗の中に、この程度の個体が普通に混じっている。一昔前であれば命名品種になっていたと思うが、現在の基準では名も無い実生の一つにすぎない。 しつこく何度も書いているが…

Amitostigma lepidum 'Narrow lip'

seedling. オキナワチドリ細弁花実生。選別交配を重ねて意図的に唇弁を細くした系統。前回(1月24日)の個体と出発点は同じだが、あちらは唇弁を豊かにする方向で選別を重ね、上画像の個体は反対方向に選別を進めてみた。両極端の形質に二極化させていくの…

Amitostigma lepidum

seedling. オキナワチドリの開花が始まった。画像はイワチドリに似た個体。 高温期が長い沖縄では、いわゆるチドリ類はほとんどすべて栽培できない。それゆえ沖縄でも育てられるオキナワチドリの存在価値は高い・・と思っていたのだが、小型野生蘭の栽培経験…

Viola utchinensis

from Okinawa island, Japan. オキナワスミレ、学名ウチネンシス。ウチナー(沖縄の現地発音)本島の一部地域のみに局所分布する希少種。自生地は崖地で、管理人のように足元の危なくなった年寄りだと、案内人に手を引いていてもらわないと足をふみはずして…