Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

2024-01-01から1年間の記事一覧

ウチョウラン・イワチドリ・オキナワチドリの販売

今回は「チドリ類って、どこで購入すれば良いの?」という問いにお答えする。 上の画像5点は、市販されているオキナワチドリ選別実生の一例。改良が進んでいるウチョウランやイワチドリと比較すれば、とりたてて騒ぐような花ではない。 が、これらは完成段階…

遺影

サギソウ「八月(はづき)」の実生後代、3系統。変異は潜性(劣性)遺伝。ホモ個体の性質は弱く、作出者が引退した後に維持できた人はいなかった模様。 これらの個体と同じ変異遺伝子を持つヘテロ個体は、2024年春の時点では生存を確認しているが現在の状況…

サギソウの栽培解説には嘘しか書かれていない

今回は過去画像の供養と、入門者のためのサギソウ総論。 上画像は本土で撮影した、選別品種「輝」(かがやき)。 後暗み(あとくらみ:斑入り葉だが、生育期後半になると斑の部分に葉緑素が乗ってきて斑が目立たなくなる)の黄覆輪(この品種の場合は薄いク…

オキナワチドリ♀ X イワチドリ♂

種間交雑種。サンダーズリスト未登録。 この交配では実生に夏緑性と冬緑性の個体が混じる、というか、芽出しが不定期になって生育に不適当な生育サイクルの個体は淘汰される。画像は本土で栽培されている、春咲き夏緑性個体。沖縄では栽培不適。 母親はオキ…

オキナワチドリ三蝶咲き

オキナワチドリ三蝶咲き「小角」の実生苗。洋ラン用語で言うとトリラベロ個体。 世界らん展2024で苗が売っていた模様。 当年芸(その年だけの偶発的な変異)で複数の唇弁ができた花はたまに見かけるが、毎年こういう花が咲く個体は、オキナワチドリではこの…

遺伝子組み換えコチョウラン

世界らん展2024にて販売 ・カルタヘナ法(正式名称:遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律)に基づく商業使用申請が承認されたため、この品種は合法的に一般販売できるようになった ・すでに通販でも売られている ・オリジン…

世界らん展2024

今年の世界らん展(東京)の特別企画展示は「南西諸島に咲く蘭」。 「今回は約1000株の『オキナワチドリ』を集め、自生地に群生する様子を再現します」 という宣伝記事を見た管理人は、取材班を現地へと派遣した。 デジタル絵っぽいが、入り口看板の実写画像…

書籍

沖縄県石垣島在住、橋爪雅彦氏のクラウドファンディング出版画集。300冊限定。 ハードカバー204ページ、フルカラー90種収載。 故・前川文夫博士の「原色日本のラン」(1975)の続巻に載るはずだった(前川博士の死去で出版は取りやめになった)未発表画を、…