Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

2022-01-01から1年間の記事一覧

定期更新終了のお知らせ

管理人の体調悪化のため、今後は不定期更新となります。

オキナワチドリの育種(純白花)

Amitostigma lepidum (Hemipilia lepida) , alba form. 2017 deflask seedling. オキナワチドリ純白花、2017年フラスコ出し実生。(選別個体の分球クローン寄せ植え) 「純白花・遺伝子型1」と仮称されている系統。 オキナワチドリ純白花には、要因遺伝子が…

大正期・沖縄工芸の植物装飾(後編)

前編からの続き。 琉球古典焼の壺。 (狭義の)古典焼が作成されていたのは大正から昭和初期(戦前)の数十年だが、作成記録などがまったく残されていない。そのため作者や窯元、作成年代をピンポイントで確定するのは難しい。 この壺の意匠はバナナの木では…

大正期・沖縄工芸の植物装飾(前編)

flower vase, 100 years ago. made in Tuboya, Okinawa, Japan. 100年ほど前に沖縄本島・壷屋地区で作られた花瓶。 本土の骨董商から「ヤシの木の壺」として入手したもの。 こちらは別の骨董商から入手した同時代の壺。植物に詳しい方ならすでにお判りだろう…

過去記事まとめ(オオミズトンボ種間交配)

2014年の原種親から、今年度(2022年、交配第3世代)までの経過。 Habenaria sagittifera 原資1:交配母体のミズトンボ、栽培下増殖個体。2014年、関東某所にて撮影。 ミズトンボの花のアップ。 Habenaria linearifolia 原資2:花粉親のオオミズトンボ、…

ヤフオク、2022年9月から国内野生生物の出品禁止

準絶滅危惧種まで含め、レッドデータ種の個人出品がすべて禁止された。 auctions.yahoo.co.jp ・今後、環境省のレッドデータ指定種は ①人工増殖品のみ、②ストア出店者に限り出品が認められる。(出店契約時に登録審査あり。出品時には繁殖環境の画像提示が条…

サギソウ「飛翔4世」

この画像は「飛翔」ではない。某氏のオリジナル品種で、一般流通はしていない。 オークションの見本画像に何度も盗用されてしまったが、すべて無断使用、なおかつ品種詐欺である。見つけた方は運営に通報していただきたい。 今回は過去画像の整理。以前に本…

オキナワチドリの育種(多点系)

Amitostigma lepidum (Hemipilia lepida) 'Blotch form' オキナワチドリ多点花。市販の交配実生をがっつり肥培し、肥料に反応して大輪化する個体を選別したもの。 大輪系は肥培すると見違えるほど花が大きくなる。逆に言えば大輪品種でも、体力が無い株はも…

オキナワチドリの育種(無点:虹系)

Amitostigma lepidum ( Hemipilia lepida) 'Spotless with Picoty form' オキナワチドリ無点ぼかし花。通称「虹系オキナワチドリ」。 「虹」というのはウチョウランの旧銘品で、無点ぼかし花という品種がまだ存在していなかった(正確にはほとんど知られてい…

南アフリカの地生蘭(某所で売ってます)

Satyrium erectum from South Africa サティリウム・エレクタム。画像個体は日照不足でだらしない姿になっている。真の姿は画像検索されたし。(下方リンク、パシフィック・バルブ・ソサエティのサイトに自生地画像あり) 南アフリカの小雨地域に自生する冬…

アマミアセビ

Pieris amamioshimensis from Amami island, Japan. アマミアセビ。奄美大島の固有種。管理人宅の玄関横の植栽品。 沖縄本島産のリュウキュウアセビと同種とされていたが、2010年に遺伝子解析の結果から別種とされた。沖縄と奄美の動植物はDNAデータからは別…

歳を報せる蘭

Cymbidium sinense var.alba from Amami island, Japan. ホウサイラン素心(そしん)。通称、白花ホウサイ。 中国の旧正月(2022年は2月1日)頃に開花することから「報歳蘭」という呼び名がついたという。日本だと花期は少し遅れることが多い模様。 いわゆる…

オキナワチドリの属間交配種

Ponerorchis lepida X Shizhenia pinguicula オキナワチドリ4倍体 X 中国大花チドリ。 以前の記事でも紹介した交配種。某業者からの販売例がある。 今まで説明した事が無かったが、園芸界では「A X B」という表記はAが受け・・じゃなかった母親(子房親)で…

オキナワギク

沖縄菊 Aster miyagii 奄美・沖縄固有種、絶滅危惧Ⅱ類 画像は沖縄本島の北部、東海岸産の個体。 東海岸の岩場ではわりと普通に見かけるが、西海岸での分布はきわめて局所的。というか西海岸は開発されまくっていて健全な自然植生が残っている海岸自体がもの…