Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

Arundina graminifolia

from Iriomote island, Okinawa pref. Japan.

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西表島産のナリヤラン、実生増殖個体。いわゆる普通のナリヤランだが、観賞価値で言うとノーマルタイプが一番きれいな気もする。

ただし自生北限の国産個体群といえども、あまり寒さには強くない。沖縄本島でも寒い季節になるとあまり調子は良くない。本土で温室に入れずに室内越冬させている人もいるようだが、葉が落ちて生長が止まり、一歩間違うとそのまま枯死するギリギリの状態になるようだ。

山野草関係の人達は無加温越冬させた植物を「締めて作っている」と自慢する傾向があって、その感覚で南方植物でも平気で低温にさらしてしまう人が珍しくない。しかし寒さにきっちり当てることで高山植物が間延びせず育つ、というのと、暖房無しで育てた熱帯植物が生育障害で大きくなれない、というのは「小型になる」という結果は同じかもしれないが、「健全な株を育てる」という目的においては逆方向を目指している。