Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

オキ「イ」ワチドリ異質3倍体

Amitostigma lepidum 'Tetraploid'  X  Ami.keiskei

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 オキナワチドリ4倍体(大点花)X イワチドリ2倍体。

 母体に4倍体オキナワチドリを使ったためこの個体の遺伝子はオキナワチドリ:イワチドリ=2:1の比率になっている。そのため下記交配種(2倍体 X 2倍体=1:1)よりオキナワチドリの形質が強くなり、葉の枚数も4~5枚ある。

 オキナワチドリの「冬期生長」とイワチドリの「発芽後すぐに開花する」という性質が合わさって秋咲きになったのが興味深いが、鑑賞上は両親に勝る部分は特に無い。不稔なので育種的な発展も望めない。園芸的には意味の乏しい交配だが一応、記録として残しておく。

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 こちらは姉妹株の別個体。ほぼ見分けがつかない。

なお、現在ヒナラン属Amitostigmaはウチョウラン属Ponerorchisに統合されて消滅しているが、当ブログでは過去記事の修正が面倒臭いので旧学名のまま記述している)