高知県、九州南部から奄美、沖縄、台湾にかけて分布するツツジ。国頭村の村花。
花は美しいが、樹形が間延びしやすく鑑賞栽培にはあまり向いていない。そのため斑入りなどの変異個体以外はほとんど苗が出回らない。
まあ園芸用であれば育て易く鑑賞価値も高いツツジがいくらでもあるので、わざわざ本種を育てる必要は無いと思う。野外で咲いているのを見つけてほっこりするのが良い。
余談だが、奄美在住だった日本画家、田中一村(1908-1977)の作品に「サクラツツジとオオタニワタリ」という作品がある。美術館で現物を見ると背筋がぞくりと来るような迫力ある絵なのでご紹介したかったのだが、ネットで検索してもピンボケ画像や縮小画像、部分カットした絵など、本物の迫力が何一つ伝わらない画像しか引っかからなかった。