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Amitostigma lepidum 'Wild clone #227’

Amitostigma lepidum

leaves

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研究者の方から譲ってもらった某島の野生サンプル。欲しい!と言ったら「これ、普通のオキナワチドリだよ?」と怪訝な顔をされたが、さて、普通の一言で片づけて良いものか。

野生オキナワチドリは一般に葉質が薄く、肥培しても肉厚で濃緑色の葉にはならない個体がほとんどだ。沖縄本島の野生個体は性質自体も虚弱な場合が多く、どう育てても大きくならない系統も珍しくない。ところがこの個体群の場合、徒長せず締まった姿を保ちつつ大型化し、球根植物のマッソニアですか?と言いたくなるような草姿になる。植物によっては4倍体個体群などという事例も知られているので、念のため2倍体個体と検定交配してみたが交配実生の稔性に問題はなく、倍数性という事でもないらしい。

野生状態だと、個体ごとの微細な差異を見分けられる人でなければ一般的なオキナワチドリと識別ができない草姿だそうで、肥培した時に初めて違いが出てくるようだ。肥料などに対する反応が一般と異なるのだろうか。

個体群としての特徴であれば個体名をつけるのも変だし、亜種や変種として分類するほどの大きな形態差でもない。そのため増殖球は「××島産野生個体」というラベルをつけて特に説明もせず外部に渡している。手抜き栽培だと「普通のオキナワチドリ」に戻ってしまうので、画像と同一のクローンが手元にある人でも、自分が栽培している個体が本気を出した時の姿を知らないかもしれない。

 

flower

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花のアップ。花だけ見れば近接する島のものと区別できないが、他島では栽培下で葉が肥厚する個体群はまだ見つかっていない。