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Habenaria dentata

flask propagation.

from Kyusyu island, Japan.

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九州産ダイサギソウの無菌培養。九州以北(九州、四国、紀伊半島など)の個体群は沖縄産に比べて生育サイクルが早く、採り播きすると年内に発芽してしまって冬期の温度管理が面倒臭い。ガッツリ加温して1年で2年分生長させてしまうこともできなくはないが、加温の匙加減を間違えると変な時期に休眠に入り、適期にフラスコ出しできなくなってもっと面倒になる。冬期は枯れない程度に冷やして(本土では保温して)生育の止まった状態で保管し、春に新培地に移植して育成するほうが失敗はしにくい。まあ、沖縄では地元沖縄産のダイサギソウを育てるのが一番簡単。

以前にも書いたが、九州以北産、沖縄産、熱帯アジア産のダイサギソウは生育サイクルが大幅に異なり、栽培上はそれぞれ別種として扱ったほうが良い。本土で特別な設備を使わずに栽培すると、九州以北産はそれほど問題なく育てられても、沖縄産は花を咲かせるのがやっとで種子が採れず、東南アジア産だと一年で枯れる、という感じになるようだ。

そういう植物を産地情報が無い状態で販売し、顧客に地域個体差について説明もしない業者が多いのはいかがなものか。というか販売業者がただの転売屋で、どういう性質なのか把握していないまま通販リストに載せたりするので始末が悪い。「時計屋ですけど国産の腕時計と中国製の腕時計のどこが違うか判りません」という状況に近い。まあ、「使い捨てにするので、質はどうでも良いから安いものが欲しい」とか思っている購入者なら国産品を探す必要もないし、品質を説明したところで何も聞いてはいないのだが。