Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

Amitostigma lepidum 'Iso-no-Shiranami'

from Okinawa island. Japan.

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オキナワチドリ斑入り「磯の白波」。1989年に雑誌発表された古い品種で、斑入りとしては「沖の輪」に次ぐ古参。しかし性質が弱くて育てにくく、「沖の輪」が増殖されて数は少ないものの通販やネットオークションで流通している一方で、本品種はまったく普及していない。

「沖の輪」もそれほど強健とは言い難く、何年もきちんと育てている栽培者は少ないのだが、業者は毎年のように苗を販売できている。自家生産ではなく転売っぽい苗がしばしば流通しているので、殖やした苗を定期的に卸している生産者がどこかにいる気がする。

が、マイナーな生物の流通では生産出荷している人が実は一人しかいない、という事例も珍しい話ではない。そういう場合、生産者が引退したとたん流通がパッタリ途絶え、二度と入手できなくなることすらある。

園芸誌などに「オキナワチドリも増殖品が出回っている」などという解説が載る事があるが、専門の生産業者だけで何十人もいるウチョウランなどとは事情が異なることを、読者に理解させられない書き方だと思う。