Amitostigma lepidum 'Akegumo'

from Okinawa island, Japan.

f:id:amitostigma:20151111101849j:plain

オキナワチドリ斑入り「明け雲」。「綾雲」と同じく、亡き師匠が20年以上前に選別固定化した品種。師匠の命名は琉球王朝時代の古謡集「おもろさうし」歌詞からの引用が多いが、これもその一つ。

栽培が劇的に難しいという事はないが、性質がやや弱く、丁寧に管理しないと小さくなって消えてしまう。管理人一人で維持するのは大変なので、危険分散のため草友10名ほど(全員それなりの栽培歴)に進呈したが、1人を除いて育てられなかった。

オキナワチドリの栽培結果は「一年遅れ」になる。開花までは前年度の球根の養分で育ち、今年の養分は次年度の球根に蓄積されると仮定すれば理解しやすいだろうか。つまり、ある程度の大きさの球根を植えさえすれば、相当適当な管理をしても元気に育って花も咲く。ところがその場合、翌年の新球根は、大きさは保たれていてもただの水ぶくれで内部に養分が蓄積されていない。その結果、次の年の生育はものすごく悪くなる。前年度の手抜き管理で育てられると誤解してしまった栽培者は、突然育ちが悪くなっても何がおきているのか理解できず、前年と同じ管理をして回復のチャンスを逃す。

一度弱らせてしまうと、何をやっても球根の養分が再充填されるまで数年かかる。栽培方法を正しく理解していても、頑張って世話した結果が1年で目に見えてこない草は育てるのが嫌になる。世話をさぼるようになってしまえばもう終了である。

小さくなっても3年きちんと世話すれば回復する、という事を知っていたとしても、ステータスにもならない雑草を愚直に育て続けようとする人がどれだけいるだろうか。気の長い暇人熱意ある栽培者でないと、デリケートな品種を維持するのは難しいようだ。