in Habitat. Okinawa island, Japan.
ウマノスズクサ類は独特の個性ある花を咲かせるので、好き嫌いが分かれる。海外の同属には巨大な花を咲かせる種類もあり、日本でも少数ではあるが苗が流通している。
本種も含めて、ウマノスズクサ類は栽培自体はそれほど難しくはない。しかし性質にやや癖があって気を抜くと調子を崩しやすく、万人向けの園芸植物とは言い難い。大型のツル植物で栽培に場所をとることもあり、個人宅で栽培している例はあまり多くないようだ。大型なので鉢植えの場合には植え替えが大変なことや、耐寒性がそれほど強くない、などの点からも本土での栽培にはどちらかといえば向いていないと思う。本土で育てるのであれば本土産の小型耐寒ウマノスズクサ(アリマウマノスズクサなど)のほうが適切だろう。
ウマノスズクサ類の根は、中国では漢方薬(青木香:せいもっこう)として利用されることがあるというが、発癌性・腎臓毒性をもつアリストロキア酸を含有しているため、日本では加工品(漢方製剤)を含めて販売は禁止されている模様。
Byasa alcinous in Aristlochia.
リュウキュウウマノスズクサについていた、羽化直後のジャコウアゲハさん。本種は沖縄では1月頃から1回目の羽化がはじまり、春の蝶の代表選手をつとめる。食草であるウマノスズクサ類の植物毒を体内に蓄積しているため猛烈に不味いと言われ、うっかり食べた鳥はすぐに吐き出して二度と狙わなくなるという。
誰か味見をしてみた人がいないか検索してみたが、舐めてみた人はいるようだがムシャムシャ食べた人は見つからなかった。まあ発癌物質を含んだ蟲を試食する人はさすがにいないようである。(笑)