Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

Viola yedoensis var. pseudo-japonica

in Habitat. Okinawa island, Japan.

f:id:amitostigma:20160331110800j:plain

リュウキュウコスミレ。ノジスミレの南方亜種。ノジスミレ亜種群は本州以南、沖縄から中国、朝鮮半島、台湾、フィリピン、東南アジアからインドまで広域に分布する。沖縄では最も普通に見られるスミレで、市街地や公園、道路脇など身近な場所に咲いている。

 

f:id:amitostigma:20160331110813j:plain

こちらは淡色のタイプ。個体差が非常に多く、場所ごとに顔が違うのでじっくり見比べると面白い。

 

f:id:amitostigma:20160331110827j:plain

こちらは濃色タイプ。他に赤紫系、花弁の脈模様が目立つものなどバリエーションが豊富。

 

f:id:amitostigma:20160331110843j:plain

こちらは純白花。純白は目立つので増殖されて園芸店などで売られていることがあるが、性質はやや弱いものが多いようだ。

花色が豊富なのでコレクション欲をそそる植物なのだが、一般的に個体寿命が短いため品種収集の対象には向いていない。短期的な栽培であれば難しくはないし、実生も容易ではある。系統によっては放っておいても勝手に種子を飛ばして雑草化する事すらある。しかしその一方で、弱い個体の場合は意図的に実生増殖し、複数のバックアップを作っておかないといつのまにか絶えてしまう。ぼんやり育てていると自分の作場環境に最も適した系統だけが無数にはびこって、それ以外の系統が全部駆逐されていた、などという事にもなる。

きちんと手間暇をかければ変異コレクションも可能ではあるのだろうが、よほどまめな人でなければ系統管理しきれないと思う。まあ同じ労力を使うならリュウキュウコスミレだけを集めるのではなく、いろいろな種類のスミレを育てるのが普通のような気がする。