Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

2016年度、オキナワチドリ育種の過程

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オキナワチドリ無銘円弁。大点花と大輪個体「国頭の誉」の後代、F4世代実生。画像個体と同一クローンの流通を5年ほど前から確認しているが、園芸誌などで紹介されている事例はまだ見たことがない。そこそこ見られる品種だと思うが、きちんと作り込んでいる人はどこにもいないのだろうか?

無銘個体は「実生」とだけ書かれて安価で売られているので、販売業者のほうも「本芸」の花を知らず、駄物と混ぜて売っていたりする。電話で在庫を聞いても、存在自体に気づいておらず「良い花は無いです」と言われたりする。そこに行って無いはずのものを掘り出してくるのが管理人の趣味。

これを種親に使って、どこまで育種が進められるか頑張ってみたい。一緒に育ててくれる栽培仲間を作るべく、この個体に限らず殖えた球根は皆に配って布教活動(笑)を続けている。

だだし大輪系統は適当に育てていると標準花と大差の無い大きさに縮んでしまうので、ある程度の栽培技術が無いと「育ててもつまらない花しか咲かない」と言われてしまうのが難点。

インターネットで何でも注文できる時代になったが、オキナワチドリ大輪に関しては「完成品」を購入する事はできない。ふと思ったのだが「自分で作り上げる過程が楽しい」という方でないと方向性が合わないのかもしれない。

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