Amitostigma lepidum tubers

Amitostigma lepidumAmitostigma lepidum tubers.

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オキナワチドリ交配実生の球根。

交配実生は栽培に適した個体が選別されているので、肥培すれば肥培しただけ素直に大きくなり増殖も良い。沖縄本島産の野生個体だといくら頑張って育てても球根はせいぜい大粒ピーナツ程度、一般的な個体だと増殖も悪いので少しでも油断すると作落ちして消えて無くなる。

なので栽培するなら交配実生を購入しましょう・・と強く主張しつづけているのだが、オキナワチドリ栽培に興味を持つ方はほぼ例外無く野生個体のほうに手を出す。

思うに、野生蘭愛好家というのはただのレア物コレクターであって園芸家ではない。千人切りを目指している遊び人であって、栽培維持できなくてもいいから栽培体験をしてみたいのだ。一生を共にする相手など最初から求めてはいない。

まぁ本気になったらなったで、常人には付き合いきれない相手だと悟る事になる。ほとんどの地生蘭は「普通の育て方」だと消費栽培しかできないので、うっかり手を出した時点で負けである。

どのみちオキナワチドリはもう野生採集できる状態ではなくなった。ウチョウランブームを経験してチドリ類に思い入れのある高齢者がいなくなれば、野生系統のチドリ類を真面目に栽培維持する趣味家はもう現れないだろう。オキナワチドリの場合は交配実生が売れないので生産業者もいない。少し時がたてば、オキナワチドリの栽培品を見る事は無くなると思っている。

沖縄本島の一角で一面に広がるチドリの花畑。群生の中に見つかる貴重な変異個体。だがそんな思い出も時間と共にやがて消える。祭りは終わった。永遠に。