Macropodus opercularis

Paradise gourami fish with Ryukyu Glass.

in Okinawa island.

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今回は植物の話はちょっとお休みして番外編。琉球ガラスの金魚鉢で飼育中のタイワンキンギョ沖縄本島の民芸品店にて。

飼育システムとして見た場合にはツッコミ所しか見当たらないのだが、琉球ガラスに沖縄織物のコースター、泳いでいるのは(後述するが)琉球文化と関係深いタイワンキンギョ・・と民芸店のインテリア設定としては非の打ちどころが無い。こういうのは否定すべきなのか賞賛すべきなのか、非常に悩ましい。

タイワンキンギョ(英名パラダイス・グラミー、パラダイスフィッシュ)は台湾のほか、中国南部や東南アジアに広く分布する野生淡水魚。画像はまだ幼魚なので地味だが、オスの成魚は成長するとメタリックで派手な色調に変化する。

paradise gourami - Google 検索

日本ではアジア各国で養殖された基本種、および黒色素欠損変種(アルビノ)がガーデンセンターなどにもしばしば流通している。海外では「スーパーレッド」とか「フルメタルブルー」とか、気合の入った選別育種をしているマニアもいるようだが、日本ではアルビノ以外の選別品種はほとんど見かけない。

沖縄では少なくとも琉球王朝時代から野生棲息していた記録がある。しかしメダカ、フナ、タウナギなど沖縄産の他の淡水魚はDNA解析で沖縄固有の個体群であることが確認されているのに対し、タイワンキンギョは調べられた範囲では海外の個体群と差異が見つかっていないようだ。そのため在来魚ではなく、古い時代に移入されたものではないか?とも言われている。

しかし各種の熱帯魚が野外放棄されてガンガン定着繁殖している沖縄の現状からして、仮に在来個体群がいたとしても放流された輸入系統と競合・交雑して消滅してしまっていてもおかしくないと思う。他の陸地と地続きになったことのない海洋島の南大東島でも棲息が見つかっているそうだが、純淡水魚が陸地から360kmも離れた絶海の孤島に自然分布しているわけがない。常識的に考えて野外投棄された野良タイワンキンギョだろうし、沖縄本島の「野生個体」も同じような状況ではなかろうか。

成熟したオス個体は縄張り意識が強烈で、自分と同じぐらいの大きさ、もしくはそれ以下の大きさの魚には攻撃をしかける。同種のオス同士だと互いに攻撃しあって、時にはどちらかが命を落とすことさえあるという。この性質から沖縄では「闘魚(トーイユ)」と呼ばれており、昔の子供は野生のトーイユをゲットしてきて、トーイユオーラセー(闘魚バトル)をして遊んでいたそうだ。聞くところではトーイユをモチーフにした玩具まであったそうだが、それに関しては残念ながら管理人は存在を確認できておらず、どんなものなのか画像すら見たことがない。

かつてはそれほど身近に親しまれていた生き物でも、今では名前を知らない人のほうが多くなっている。なんとも寂しいことではある。