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Amitostigma lepidum

Amitostigma lepidum

Wild form, Okinawa island, Japan.

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オキナワチドリ沖縄本島型。研究者の方から標本用サンプルを分けてもらったもの。

画像個体の自生地点はかなり荒廃していて、数える程度の個体数しか無いらしい。近交弱勢が進んでいるのか性質は非常に虚弱。3年間育てて肥培しまくったが、この程度までしか大きくできていない。

「野生個体なら、大きさ的にこんなものでしょう」とおっしゃる方がおられるが、野生由来でも強健な個体であれば肥培すれば毎年どんどん大きくなる。(ただし沖縄産の場合、大きくなれない虚弱な個体も多い。慣れない人がそういう野生個体を入手した場合、育てるのはまず無理)

 

...and Horticulturized strain.

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実生選別個体と対比してみた。同じ育て方をしているのだが、ずいぶん大きさに違いがある。パンジーの原種と、園芸種の小輪パンジー(ビオラ)ぐらいの差だろうか。

ちなみにパンジーの原種というのは ↓ こういう感じ。

www.discoverlife.org

原産地ではそのへんに生えている「雑草」であっても、きちんと育種すれば驚くような変化がある。パンジー原種からは超巨大輪パンジーが作出され、ラビット咲き・日本色ビオラなどの山野草的な魅力をもつ新品種が登場、今も新しい進化が広がりつつある。オキナワチドリも潜在的には同様の発展性があるだろうとは思う。

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が、オキナワチドリは栽培条件が悪いと、野生型と同程度のサイズに縮んでしまうのが難点。

上画像の向かって左が野生個体、最右が交配選別個体。そして真ん中は右と同じ品種。生育状況が良くないと、大輪系でも野生型と同じ大きさになってしまう。状態によって花の大きさが変化するのはウチョウランやイワチドリでもまったく無くはないようだが、ここまで顕著ではない。

ネットなどで検索してみると、オキナワチドリの栽培をしている方はある程度いるようだ。しかし、おそらく「本芸」を見たことのある趣味家は稀だろう。

「園芸種のオキナワチドリの売品を見たことがない」

・・売っていないのではない。大輪品種は並花と混ぜられて「実生」という商品名で売られている。大輪に咲かせるスキルを持つ人がいなければ、目の前にあっても判らない。最大限の実力を発揮させる栽培環境を作ってやらなければ、本当の姿を知ることはできない。

千里の馬は常に在れども、伯楽は常には在らず。「天下に馬無し」嗚呼それ真に馬無きか。