Amitostigma lepidum

seedling.

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オキナワチドリの開花が始まった。画像はイワチドリに似た個体。

高温期が長い沖縄では、いわゆるチドリ類はほとんどすべて栽培できない。それゆえ沖縄でも育てられるオキナワチドリの存在価値は高い・・と思っていたのだが、小型野生蘭の栽培経験を積むことができない地域なので、オキナワチドリをまともに栽培できる趣味家がほとんど存在しないというのが現実だった。

まあ、チドリ類はもともと栽培が易しい植物ではないので、本土でも基本的には消費的に栽培されているように思われる。昭和時代のウチョウランブームの頃から栽培を続けているような年季の入ったオタク ベテラン趣味家を除けば、何年も維持栽培できる人はほとんどいないのではなかろうか。

とはいえウチョウランやイワチドリの場合は、球根を植えつけてから短期間で花が咲くので、栽培が苦手な人でも、とりあえず植えた年だけはきれいな花を咲かせることができる。

一方でオキナワチドリは、植えつけてから開花まで半年かかり、開花時までの栽培の巧拙が他種とは比較にならぬぐらい露骨に反映されてしまう。管理状態が悪いと極端に小型化する性質があるので、慣れない人が育てると大輪選別品種でも野生個体とほとんど区別がつかなくなる。それゆえ一般栽培家は大輪・整型品種を入手して咲かせても「ただの駄物」と判断してしまうケースもあるようだ。

そういうわけでオキナワチドリの場合は、たとえば花色が赤かったり白かったりするような、小型化しても変化することのない変異形質が重要になってくる。しかし、どちらにしても栽培のコツをつかんでいないと数年以内に「お前の栽培は下手だ」と素人目でも判る結果を突きつけられることになる。

生かしておくだけなら素人でもできるが、上手に作りこなすのは非常に難しい。自称ベテランの天狗の鼻をへし折る、まことに恐ろしい植物である。