Amitostigma’s blog

野生蘭と沖縄の植物

Passiflora quadrangularis

from south America, cultivate in Miyako island, Okinawa, Japan. オオミノトケイソウ。 パッションフルーツ類で最大の果実をつける種類で、熱帯域ではパパイヤより大きな実をつけるらしい。画像は宮古島で栽培されたもので、手のひらぐらいの大きさ。 他…

ネルビリア? それは栽培ではなく、ただの延命

單花脈葉蘭 (通称、台湾ムカゴサイシン)Nervilia taiwaniana seedlings , 2019 deflasking. 種子から育成した無菌培養実生。令和元年フラスコ出し、今年度初花。 関連記事はこちら。 「台湾ムカゴサイシン」は数十年前に台湾から少数が輸入され、たまたま栽…

Rhododendron tashiroi

サクラツツジ。沖縄本島・国頭村にて。 高知県、九州南部から奄美、沖縄、台湾にかけて分布するツツジ。国頭村の村花。 花は美しいが、樹形が間延びしやすく鑑賞栽培にはあまり向いていない。そのため斑入りなどの変異個体以外はほとんど苗が出回らない。 ま…

「銀の丘」再始動

世界的に名を轟かせていた南アフリカのシードハンター、シルバーヒルシードの園主ご夫妻が盗賊(本物)の襲撃によってお亡くなりになった事件からすでに3年。 南アフリカの固有植物(固有蘭も含む)を一手に扱っていた貴重な業者もこれで活動停止か? と心配…

海マリモ

沖縄島固有の希少植物、クビレミドロ Pseudodichotomosiphon constrictus 海藻の一種だが、緑藻でも紅藻でも褐藻でもないクソ珍しい植物。知人は海マリモと呼んでいるが、マリモとは縁遠い。 絶滅が危惧されているため人工培養法が研究されているが、報告書…

Habenaria hybrid

Habenaria ciliolaris X Hab. dentata. 台湾産のネバリサギソウと、ダイサギソウの交配種。 花傷みが激しい。鑑賞的にはとりたてて騒ぐような要素は無い。

オキイワチドリ(誤字ではない)

Amitostigma lepidum X Ami.keiskei オキナワチドリ大点花♀ X イワチドリ紅一点花♂ オキナワチドリとイワチドリを交配してみたらどう? などと冗談で言う方は時々いるが、花期が一致しづらいので開花調整しないと交配できない。そのため実際にやってみた方は…

あなたはナリヤランの事を知らない

Arundina hybrid 'alba' ナリヤラン種群間交配個体、3.5号鉢。小型個体群純白花と、おそらく亜種として分類されるであろう矮性濃色個体群の交配個体(後述)の種子から育てた第二世代。 端的に言うと(白X 赤)Xセルフ。 まあ鑑賞的にはそれほど悪くないと思…

日本産の野生ランを育てるのは犯罪です

こちらが法律で販売・譲渡が規制されている生物種のリスト(2020年時点) https://www.env.go.jp/nature/kisho/pamphlet/pdf/kokunaikisho.pdf (下:2023年、改訂版を追記) https://www.env.go.jp/content/000113583.pdf 環境省は、絶滅が危惧されている動…

Calanthe X dominyi ?

in Orchid show 夏咲きエビネ系の何か。某所の蘭展示会にて。コロナウイルスの影響で、展示会というものが存続できるかどうか怪しい。 画像は俗に「琉球エビネ」という流通名で呼ばれている植物。花色が良いが耐暑性に乏しいオナガエビネと、耐暑性のあるツ…

某科某種

流通時の学名で検索すると、花はほぼ同じだが糸のように細い葉の系統の画像も出てきて混乱する。これらが同一種内の変異なのか、どちらかが未記載の別種なのか今のところ謎である。とりあえず不明種として同定は保留。 画像は3.5号鉢。「テコフィレアの純白…

Okinawan lacquerware

made in Okinawa island, Japan. 20C. 琉球漆器、堆錦(ついきん)飾り皿。 現在は生産されていない図案で、おそらく昭和期のものだと思われるが未鑑定。 東洋蘭であることは間違いないが、アバウトな絵柄なので種名はよく判らない。 葉が小さくて花が大きい…

Amitostigma lepidum

seedling. やる気がおきない。

New Book

沖縄産イネ科ハンドブック。欲しい方は絶対欲しい、いらない方はタダでもいらないという二極分化した反応の出る書籍。管理人は前者。 いやもう見るからにつまらない。誰が買うんだこんな本。誰得っていうか俺得。こういうニッチな本が出てしまうところが日本…

Spiranthes sinensis var.sinensis

from Okinawa island, Japan ナンゴクネジバナ。沖縄本島では本土のネジバナと同様、芝生に生えている。一般的には花弁の先端のみがほんのり赤く染まる、いわゆる「口紅咲き」の個体が多いが、画像個体は比較的濃色で本土のネジバナとほとんど区別がつかない…

Amitostigma lepidum

2020 seedling オキナワチドリ実生。 市販の実生苗には、こういう妙な個体も混入していた。 そういうのを探してきて、交配親にして遊んでみるのは楽しかった。 過去形である。市中にある実生苗はそのうち消える。維持増殖していた人はもういない。

Amitostigma hybrid

Ponerorchis lepida X Shizhenia pinguicula オキナワチドリ X 中国大花チドリ。 某業者が販売している交配種。 以前は両親ともAmitostigma(旧イワチドリ属)だったが、現在はオキナワチドリはPonerorchis(ウチョウラン属)に統合され、学名もAmitostigma …

Aeginetia indica

in Okinawa island. ナンバンギセル。沖縄本島にて。 草刈りしたあとにススキの根元から咲いていた。葉緑素を持たない完全寄生植物で、ススキなどの大型イネ科の根から養分を吸収して開花する。 あらかじめススキを鉢植えにしておいて、その根元に種子を播け…

Farfugium japonicum var. luchuense

from Okinawa island, Japan. リュウキュウツワブキ。奄美大島、沖縄本島、西表島に分布するツワブキの渓流型変種。つまり増水時に葉がちぎれたりしないように、葉型が小さく細くなったツワブキである。 斑入りや葉変わりなどの選別個体が栄養繁殖されて流通…

ヨナグニイソノギク(ヨナクニイソノギク)

Aster asagrayi var.warkeri from Yonaguni island, Okinawa, Japan. ヨナグニイソノギク。(環境庁の資料ではヨナ「ク」ニイソノギクだが、現地の地名発音がヨナグニなので当ブログでは意図的にヨナグニと書いている。) 平成31年度に特定第一種国内希少野…

オキナワチドリの球根

Amitostigma lepidumAmitostigma lepidum tubers. オキナワチドリ交配実生の球根。 交配実生は栽培に適した個体が選別されているので、肥培すれば肥培しただけ素直に大きくなり増殖も良い。沖縄本島産の野生個体だといくら頑張って育てても球根はせいぜい大…

何これ

unknown in Yomitan village, Okinawa island. ススキっぽい何か。沖縄本島、読谷村にて撮影。 印象としてはススキの種子が穂から脱落せずに発芽している、という感じなのだが、穂の形自体が変形しているようにも見える。あるいはヤグラネギのススキ版という…

Habenaria fumistrata?

from Thai. ハベナリア・フミストラータとして入手したラン。タイ産。 学名は Habenaria diphylla が正しい可能性もあるが、近似種が多くて確定できない。詳細は下記(英語)参照。 上画像とは別の株。ヒゲ(唇弁の側裂片)の角度や長さには個体差がある。 …

Luffa cylindrica

cultivate in Okinawa island, Japan. サラダヘチマ。「生食できるヘチマ」というふれこみで栽培されている品種。普通のヘチマの果実よりも太短い。 ヘチマを食べる、というと本土の方は怪訝な顔をされるが、沖縄や東南アジア諸国ではスーパーでもごく普通に…

Spiranthes sinensis var. sinensis?

from Kunigami village, Okinawa island, Japan. ナンゴクネジバナっぽい何か。沖縄本島国頭村、9月3日撮影。 画像だと純白花に見えるが、実物は花弁がうっすらとピンクに発色している。花序は無毛。 形態的にはナンゴクネジバナなのだが、ナンゴクネジバナ…

業務連絡:こういうのが咲くそうな

((サギソウ標準花 X 「八月(はづき)」) X シブリング)=「実生・その1」 本土の某所で撮影。 側花弁が唇弁化した「二蝶咲き」で距が2本ある。萼片は2枚のみ、唇弁が欠損している。この株は花粉、柱頭、子房が退化しており結実しない。 こちらが祖父…

New Book

鹿児島市の出版社が出した琉球列島の植物図鑑。 ただし記載されているのは鹿児島県内、奄美諸島の植物が中心で、沖縄特産種は一部が紹介されているに留まる。アマミテンナンショウ、オオアマミテンナンショウ、トクノシマテンナンショウは全部載っているけれ…

Habenaria hybrid F2

(Habenaria sagittifera X Hab.linearifolia) X Hab. linearifolia (ミズトンボ♀ X オオミズトンボ♂)X オオミズトンボ♂ 某所にて撮影。4分の1はミズトンボの血が入っているはずだが、ほぼオオミズトンボ。 唇弁が純血オオミズトンボに比べるとほんのわず…

New Book

"BRUTUS" 15/07/2019 雑誌「ブルータス」ビザールプランツ特集4(3は総集編だったので実質パート3) ファッション系雑誌なので、承認欲求を満たすアイテムとして植物を飾っている方が一部登場しており、モヤっとした気分にさせられる(苦笑) とはいえ執…

Ranunculus ternatus var.lutchuensis

cultivate in Okinawa island リュウキュウヒキノカサ。沖縄本島の某所で栽培されていた個体。 喜界島から沖縄諸島にかけて局所分布する植物で、環境省カテゴリーでは絶滅危惧1Aの希少植物。栽培自体は簡単なのだが、見てのとおり非常にショボい 侘びた佇ま…